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励磁電源 真空管整流型

さらなるパワーアップを求めて真空管をEZ150に変更し、電源トランスから回路まで見直しました。
これで25センチ級のフィールドスピーカーもドライブ可能となりました。




EZ150はすごい整流管です、これ1本で500V 600mを全波整流できます。
作りもかなりしっかりしておりさすがドイツ!! テレフンケンです。
そのかわりヒータは6.3V 3Aですのでこの際ついでにご依頼主のご了解も得て
電源トランスをまた特注しました。  春日無線さんありがとうございます。

電圧調整つまみはご依頼主が取り付けました。センスの良さが表れています!
さすがデザイナーさんです。

  

EZ150と巻き線抵抗のアップ                     後ろの接続部ですu
存在感があります

9月5日 2010年


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静岡県のA様の御依頼で製作しました。
A様はさまざまなオーディオ遍歴をへたのちフィールドスピーカーと送信管のAMPに行きついたという方で
ドイツのフィールドスピーカー”メンデ”の箱を御新調された機会に励磁電源もということで御相談を受けました。

条件はこれだけ
-ドイツのメンデ8インチをLRステレオで駆動
-真空管整流方式
-パワーアンプは808シングル


御相談を重ねて下記のスペックで行くことにしました。
-90-120V可変  最大200mA
-ローゼンタールの巻き線可変抵抗器を使う
-電圧計と電流計を装備
-青色LEDで動作状況モニタできる
-シャーシはお手持ちの40*25cmを加工
-電源トランスは特注品 (春日トランス社製)
-チョークトランスはノグチトランス製


ちょうどこれと前後して、とあるオーディオのマイスターとも呼べる東京のO様から、励磁電源は定電流型がいいとのご教授を受けておりましたので
その考えを取り入れた回路にしてみました。半波整流も考えましたがA様と相談して全波整流で行くことにしました。



手前が本励磁電源  奥は808パワーアンプ
  



A様のコメント
 簡単なメールを1本オーロラサウンドさんに送ってみたら快い返事が来ました。 それからいろいろと打ち合わせを進めて行き仕様をきめました。
ちょうど手持ちのパーツでローゼンの巻き線抵抗器やシャーシがあったのでそれを使ってみることにしました。 お互い面識はありませんので電話
とメールだけの連絡でしたが、AMPやスピーカの写真を送ったり、見積書やシャーシのレイアウト図をもらったりしてだんだんと固まってきました。
電源トランスは特注にすることになりましたが、最終図面を見ますとこれならいいものができそうだという期待と予感が高まってきました。

 2週間後、完成した電源をもってオーロラサウンドさんが我が家にやってきました。横浜から浜松まで1000円の高速を使って、また御自身の半導体
式のアンプやDACも持ってきました。

 最初にまず片方のスピーカーだけの今までの電源の半田付けを外してテストの為に軽く聴いてみました。その瞬間 ”これはなにかちがうぞ?” 
という小さい衝撃が走りました。 しばらく沈黙のまま聴き入ってしまいました。オーロラサウンドさんは黙ったままの私を見て少し不安になったかもしれません。

 電圧も電流も範囲内で異常な発熱も無いのでテストはOKということで、正規の接続にしてステレオで聴いてみました。 うーんやはり違う!!これは
いったいどうしたことか? このメンデ(スピーカー)からこんな音が出たのは聴いたことがない!これはいいぞという大きな確信にかわってきました。
 この低音の充実、中音のはり、高音の美しさ.........今までの音は一体何だったんだ?そのあと数枚のCDを聴いてみました。どれもが全く新しい響きと
なってスピーカーが生き生きとし、まるでよみがえったようです。 これは大正解です。

 電源だけでこんなに音が変わるなんて!! しかもお手頃コストで! 今度の休日に友人を呼んでみんなんに聴かせたくなりました。



詳細説明

 回路は複雑ではありませんが、いままで励磁電源で苦労したノウハウが随所に入っています。
誘導性負荷に対する壊れにくさ、スピーかの保護、コンデンサーインプット型整流回路ですので古典管に差し替えたときの突入電流に対する保護
またその時のドロップ電圧を見た電圧範囲設計、それと音質に重要なポイントである定電流型の駆動などです。
 実施のスピーカーをつないでみないと電流値が分からない場合が多いのである程度電圧に幅の取れる設計になっています。
 最終的にはスピーかとの実動作で実測してトランスのタップや抵抗値などを決めます。もちろんメンテナンスや修理のしやすい配線とコンストラクションに
なっています。 スピーカはR,Lとも特性のそろった値でしたので事前の設計どうりの範囲内でした。



A様のシステム   美しい箱です
  


送信管808パワーアンプ かなりの弩級です              これはその電源部
   


  

本励磁電源の後ろ部分
  

お客様の顔を想像しながら製作するのは楽しいものです。
喜んでいただきとても幸せです!


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