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ホワイトヘッド LM3886 x8 パラレルBTL

  

遂に完成しました。 (4月13日 2009年)
LM3886を8個使っていろいろな応用ができるパワーAMPです。トータル出力は360W
いままでLM3886AMPをたくさん作ってきましたが、これはその集大成です。

4種類の使い方ができます
 1. 2CH パラレルBTL 180Wx2     バランス入力    パワフルでパンチがあります

 2  2CH クワッドパラレル 180Wx2  アンバランス入力   清らかで優しいサウンドです

 3. パラレルバイアンプ 90Wx 4    アンバランス入力   2WAYをネットワークを介してならします
                                 ツイータがウーハーの悪影響を受けません

 4. 2WAYマルチCHシステム 90Wx4  アンバランス入力    チャンネルディバイダが必要です

                                      




  

中身です、大出力パワーAMPは太い部品や配線が太いものと細いものがまじりあってとてもセクシーです。
今回のパラレルBTLの上に普通のBTLとミニを重ねてみました。
3兄弟お揃いです。 全部LM3886を使っています。 別のコーナーを見てください。

横浜ベイサイドネットで試聴していただきました。
サンタナのハードなディストーションサウンドでギターの弦の振動が見えるようです、マイルスのミュート
トランペットが突き刺さるように向かってきます。 バイオリンソナタでは弓のアップとダウンで音色が違うのが
わかります。
店長のおほめのお言葉をいただきました。 http://www.baysidenet.tv/wordpress/?p=666

  

PCのマルチCHシステム”SS-01"でベイサイドネットオリジナルスピーカー”ワーフテージ"を2WAYでドライブ
しました。BTLアダプターも使ってみました。


---------------------------------------以下 製作過程レポート--------------------------------------
                  
 EVANUIというスピーカーをAVフェスタで聴きました、これはすご
!!!
 と感動しました。 あんな小さいユニットでしかもフルレンジなのに雄大でダ
 イナミックな音が出ている、しかも磁性流体?? 今までに見たこともない
 設計思想です まさにスピーカの存在 が消えた!(EVANUI)
 http://www.vivaudiolab.com/evanui_signature.html
 このスピーカ−がほしい、でも買えない、ということでせめてEVANUIを鳴ら
 せるだけの力のあるAMPを作ってみよう、そして頼み込んで鳴らさせてもら
 おうという勝手なる思いで採算を考えずにこのプロジェクト を開始しました
 ここではこのAMPの製作過程をレポートしていきたいと思います。












1.AMPの構成
LM3886を片チャンネルの4個、RLで8個使ったパラレルBTLとします。
電源は30V4Ax2のトロイダルトランスを左右別に分けます、平滑コンデンサは片CHで88,000uF、合計176,000uF。
電源ON時の突入電流が懸案されますのでRL別のパワーSWとします。目標パワーは4オームで200Wx2CH
EVANUIは6オームなので150Wx2Chとします。INPUTはRCAのアンバランス、将来の拡張性も考えてバランス
コネクタも取り付けます。アンバランスーバランス変換回路はOPAMPとLM317/337、RL別回路にします。

  JEFF-RAWLANDが同じICの3パラのBTLなのでそれ以上を狙いましたがそ
 れぞれのICのDCオフセットを合わせたり、増幅率を合わせたりするのに結
 構手間がかるのでまずは2パラBTLに
しました。 左の写真はJEFF-RAWL
 ANDの3パラBTL AMP、これはどうやら反転増幅回路でDCオフセットを半固
 定抵抗で調整しているようです。量産の生産性のことを考えるとこれがよさそ
 うですが、私はもっとストレートなアプローチを試みたいと思います。





2.ケースの製作
まずはケースからいつものとおりに作っていきます。今回は左右別の電源でトランスを二つにするために大型のサイズ
になります。幸い横浜ベイサイドネットのお客様のW氏よりちょうどよい大きさのヒートシンクをゆずっていただきましたの
でこれに合わせて大きさをきめました。
   

それぞれのパネルのアルミ材を切って加工します、接続はL字のアングルを使います、ところどころ接着剤で補強します。
大きくて重くなるのでアルミ板は3mm厚のものを使います。フロントパネルだけは2枚重ねで6mm厚です。傷がつかないよ
うにガムテープで養生して加工します。

穴あけはドリルでまず開けてからステップドリル(リーマーのようなもの)を使って大きくします。バリ取りも忘れずに、サンハ
ヤトのバリ取り工具はとても使いやすいです
    

リアパネルにまず部品を取り付けます。 スピーカー端子が長いので切断します。ボリュームのシャフトも長いと出っ張るので
切断します。万力に挟んで金属のこぎりでゆっくり切りますが、このとき金属の柔らかさを感じながら素材と対話するように切
るときれいに早く切れます。決して強くあせって切らないようにします。

    

中にトランスやコンデンサーを並べて位置を考えます。最も配線の効率がよくそして電力の流れがスムーズでノイズが少ない
配置を検討します。  30cmLPをおいて大きさを比べてみました。 横のサイズは48cmあります

    


3月18日
基板はこれを使います。厚みがあってGNDパターンが強化されていてまたコンパクトにまとまっています。
パターンも合理的で発振やノイズの心配はありません(すでにこれをたくさん使った実績があります)

.
 サイズは8cmx3cm
  両面パターンです。 ホールとGNDがFINEピッチで基板
  が厚いため半田付けには注意が必要です。
  電流の多く流れるところは太いパターンになっていますが
  半田で補強します。 これでステレオです。
  入手は横浜ベイサイドネット
  http://www.baysidenet.jp/
  








 パラレルで非常に重要なことは二つのAMPの特性を限りなく
 合わせることです。 両方のAMPが均等に働いてスピーカーを
 駆動できるように増幅率を厳密に合わせます。 すべての抵抗の
 誤差を0.1%以内にしないといけませんので1%誤差のものを100
 個単位で購入してその中から0.1%以内のものを選別します。
 これは20KΩですがこのロットは20030Ωが多いようです。













  部品を挿入しますとこんな感じになります。
  ここでもうひとつ、ICのDCオフセットも合わせる必要があります。
  ICを仮止めして出力に現れるDCオフセットを測定し選別します。
  これは0.3mVに収まりました。 これを4枚作成します。
  3mVの間違いでした(3月23日)

  抵抗やICの選別をしないとお互いのICが協力しません。片一方に
  負担がかかったり、電流の消費が偏ったり、温度上昇が偏ったりし
  ます。 Nationa Semiconductorn社のアプリケーションマニュアルには
  ”Fightingt togather "と書いてありますのでよくご覧ください。
   http://www.national.com/an/AN/AN-1192.pdf



















さてここでこの基板の回路図をご紹介いたします。基板には抵抗やコンデンサの値がシルクでプリントされていますが
私は低雑音、安定高域動作をめざして独自の定数に変更しました。.



入力には1kΩの抵抗が入っているのでこのままパラレルに接続します。
出力は0.3Ω 2Wの抵抗を選別し、3本パラレルにして0.1Ωにし誤差を減らし
ワッテージを6WにしてそれぞれのAMPのOUTPUTに入れてからお互いを接続します。
この出力抵抗は基板には含まれていません。



3月23日
選別した抵抗でとりあえず6枚作りました。


次は
ICの選別について、DCオフセットが近いものでペアを組むために選別します。DCオフセットは差動入力部
のトランジスタのばらつきによるものらしいですがOPAMPやこの手のICーAMPにはつきものです。完全に
無くすにはDCサーボ回路を作って出力に出るDC成分を入力にNFBで返すとい方法があります。これはDC
が変動してもそれにあせてNFBがかかりDCオフセットはキャンセルされます。OP-AMPを使って積分回路を
作って反転入力端子に返すという方法が般的です。RIAAイコライザなどゲインが高いものはDCオフセットも
大きいのでこの方法がよくつかわれます。
ここではそれをやると一つ一つのLM3886にOPAMPが必要になりますので複雑になり、またOPAMP自身の
DCオフセットはキャンセルされませんのでこの方法はやめて、単にICの選別で合わすということにしました。

  

入力を100KΩでGNDに落として、だいたいマイナス10mVから11mVに収まっており非常にばらつきが少な
かったです。このなかから近いもの同士を選んでペアにします。


3月27日
電源部ができました、左右別にトランスと整流回路があります。出川式ショットキバリアダイオードを投入しました。
日本インターのFCH20A15とFRH20A15です、それぞれアノードコモンとカソードコモンです。逆方向波形選別品となって
ますが私の測定機器ではわかりませんのでそれを信じて使ってみました。 150V 20Aで、最大尖頭サージ電流120A
ですので十分なスペックです。ショットキバリアダイオードは性能と価格がこのごろ素晴らしく発展しました。

    

電解コンデンサーは片88,000uFで、両方で176,000uFですので突入電流とSWの容量を考えて電源SWは左右別々にします。
整流回路の配線の合理化と低ノイズを目指して、コンデンサは横に寝かしました。
セメダインスーパーXクリアを使ってシャ
ーシに固定します。 この接着剤は弾力性があって、変なガスを出さないし、取り外すときも融通がきくのでので結構いろい
ろな所につかえます。

スピーカ出力には容量性負荷の発振防止用にコイルと抵抗をパラレルにして入れます。コイルは1.2mmのエナメルメッキ線を
えんぴつに8回巻いて作ります。2パラBTLと4パラの切り替えができるようにプラスとマイナスに両方入れました。マイナス側は
4パラの時のためGNDダイレクトの端子もあります。
















       

    片CHに4個のLM3886を使用                          入力部




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