全面改定
ヘッドフォンアンプ(プリアンプ機能付き)イタリアーノケース Rev.2.0
回路を全面的に改定しました。
出力バッファーにバーブラウンのBU634を2個パラレルにし、最大500mAまでドライブ可能にしました。これによりパワーは
アップ、どんな楽曲でもへなることはなくぐんぐんいきます。
ショルティ指揮のチャイコフスキー"1812年”のオーケストラの大太鼓や大砲
の連打でも全く息つく暇もありません。 また女性3人組のカントリーバンドのディキシーチックスでは歌う前の呼吸やつややかな
ボーカルがテキサス女の色気を感じさせます。
BUF634はプッシュプルのエッミタフォロワーだけが入ったICです。形はパワートランジスタのようですが5PINあります。WIDE BAND
モードにしますと電気は食いますがスルーレート2000V/usec、180MHzのバンド幅でかなり強力なバッファドライバーができます。
今回はこれを片チャンネルに2個パラレルで使いました。
ポータブルヘッドフォンAMPでもこのBUF634を使った製品がありますが電池駆動ではどうしてもプラスマイナス15Vできなかったり
また電流も不足がちでBUF634の真価を発揮できません。
この電源はプリアンプではかなり大型のトロイダルトランスを使い、トランジスタとFETで安定化しました。
BUF634は相当熱くなりますのでヒートシンクにRL合計4個取り付けてあります、これでもまだ小さいので次回はもっと大きなヒートシンクにした
いところです。0.47Ωは1Ωをパラレルにして誤差を少なくし、ワット数も稼いでいます。
全回路図
回路図にある入力のカップリングコンデンサの2uFは実機では省略してあります。
以上
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OLDバージョン
特徴
1. 16Ωから300Ωまでのヘッドフォンインピーダンスに対応
2. ノイトリック社製ジャック
3. 3入力切り替えセレクタ(HOT/GND両切り型)
4. LINE OUT端子装備でパワーAMPへ出力可能
5. 27接点抵抗切り替え型アッテネータ
6. 入力部はOPAMPを交換できるようにゼロプレッシャーソケット
7. 出力はTI社のハイエンドヘッドフォン専用ICのTPA6120A2
8. トロイダルトランス、LM317,LM337による強力電源
最大出力 250mW x2 @56Ωヘッドフォン
周波数特性 5-50KHz
歪み率(THD) 0.03% @1Khz 1Vrms input
ゲイン 4.4倍
ラインアウト 最大8Vrms 出力インピーダンス50オーム
ヘッドフォンモニターアンプを作りました。
3入力のセレクタSWとラインアウトもそなえていますのでプリアンプとしても使えます。ノイトリックジャック
抵抗切り替え式アッテネーター、トロイダルトランスなどオーディオとしての重要な部分にはコストを惜しみませんでした。
スタジオでも使えるようにコンパクトなサイズです、イタリアから輸入したケースを使っています。
電源SW、ヘッドフォンジャック、ボリューム、セレクタSWと並んでいます 裏面は左よりライン入力3,2,1 とライン出力です、
ヘッドフォンと同時に出力します
内部の解説です
中身はこんな感じです、トロイダルトランスが大きい! OPAMPは交換可能 ソケットはゼロプレッシャ型 セレクタSWとアッテネータです(セイデン製)
左は電源基盤、右はAMP基板です レバーでICを簡単に交換で気ます
いぼいぼのついたものはTPA6120A2、ヒートシンク付き
ブロック図
入力部はOPAMPによるボルテージフォロワー、そのあとボリュームに入ります。
ボリュームの回転位置で音が変わらないようにしました
後段はTI社のハイエンドヘッドフォン専用AMPのTPA6120A2、これは電流帰還型のICで
高スルーレート、超低ひずみ、低ノイズでドライブ能力の大変高いものです。
発振しやす使い方が難しいICですが
TI社のデータシートにはこう書いてあります
TPA6120A2は電流帰還型アーキテクチャを採用した高忠実度オーディオ用ICです。
広いバンド幅と超低ノイズのデバイスは高性能機器に理想的です。 120dBを超える
ダイナミックレンジは人間の耳の能力をしのぎ、アンプが原因で音が損なわれることは
ありません。TPA6120A2の確実なるIC設計とパーフォマンスは音楽を際立たせ、アンプ
の存在を忘れさせます。(かなり意訳しました)
http://focus.ti.com/docs/prod/folders/print/tpa6120a2.html 参照
いろいろなOPAMPを差し替えて評価してみました。 ヘ
LME49710, NE5534A, OPA604
OPA627、 AD797
など1回路入りをRとLで2個使います
LT1115は0dBでは使えませんでした
音質のコメントはここを参照してください
OPAMP音質比較
ヘッドフォンもいろいろ試してみました、それぞれの特徴がよく聴き分けられました。
SONY MDR-CD900ST 63Ω 106dB/mW
スタジオモニタの定番、良い音も悪い音もそのまま再生します
感度が高くときにはきつい感じがします。
ゼンハイザー HD570 64Ω 102dB
高音がさらっとして特徴があります、ちょっと感度が低い
AKG K-501 120Ω 94dB
どんな音楽も耳にここちよいAKGサウンドです、私はこれが一番好きです
パイオニア SE-L40 4Ω!! 108dB/0.4V
20年以上前のモデル、ナローレンジですが中域がしっかりしたレトロサウンド
アルミハウジング、本革バンド、木綿ケーブルで作りが非常に高級です、
しかし耳にフィットするとはいい難いです。4ΩですのでパワーAMPから抵抗で落
として取るタイプが全盛だったころの設計でしょうか? 現代の50Ω主流のヘッド
フォン端子ではドライブできません、本機でもICが熱くなって相当くるしいです
パワーAMPにつないでスピーカーで聴いても十分な音量と濃厚な音質が楽しめました。 OPAMPはLME49710です。
TPA6120A2の電流が大きいので音にも力強さがあるようです。